個人信用情報とスマートフォン




2ヶ月近く前のことですが、10月1日にソフトバンクモバイルのホームページに「信用情報機関への入金登録情報の誤りについて」と題した謝罪文が掲載されました。

これは分割払いでスマートフォン(スマホ)などの携帯端末を買った顧客のうち、63,133件について支払いがされていたにもかかわらず、誤って支払いがされていないものとして信用情報機関に登録されてしまったことについてでした。

このニュースについては、特にiPhone(アイフォーン)ユーザーであればご存知の方が多いのではないでしょうか。ですが、これがどのように個人(自分)に関係する問題なのかということになると、心もとなくなる人が多いかもしれません。

それはおそらく、「信用情報」や「信用情報機関」という言葉から、なにやら個人の身辺調査をした情報のようなイメージを与えているからではないでしょうか。

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個人信用情報

一般に個人信用情報とは、個人のクレジットやローンなどの契約内容、返済状況、利用残高などの情報です。したがって、クレジット会社やローン会社、金融機関などが個人と取引をする際の審査に個人信用情報は利用されることになります。

クレジットカードや住宅ローンの申込をした場合には、必ず個人信用情報が照会されて審査をするうえでの重要な情報となるものです。

前提としては、個人信用情報機関に登録と報告がされ、その情報が個人信用情報の照会に利用されることの同意が求められます。当然拒否することも出来ますが、クレジットやローンを利用するための条件になっているので、通常は拒否するケースは稀であるといえるでしょう。

ということは、個人信用情報は「登録」と「報告」があって、その「報告」された情報を利用するために「照会」がされるということで成り立っていることがわかります。整理すると下記のようになります。
  1. 登録:どこの誰なのかを登録
  2. 報告:その人のクレジットやローンの利用や返済等の情報を報告
  3. 照会:クレジット会社・ローン会社・銀行が審査のためにその人の情報を照会
冒頭のソフトバンクモバイルの問題は、2の報告について誤った報告(返済していたにもかかわらず返済していない内容の報告)をしていたというものです。

そしてこの誤った情報のうち、1万6800人分の情報が金融機関等に照会されたことがわかっているのです。

つまり、6万3100人について誤った情報を報告してしまい、その内の1万6800人分の誤った情報が金融機関に渡ってしまっていたということなのです。

個人信用情報機関と情報交流

個人信用情報機関とは個人の信用情報を扱う機関のことですが、具体的には次のの3つの機関を指していると考えてよいでしょう。
  1. 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
    略称のシーアイシーが一般的な呼び名。
    クレジットカード会社、信販会社、リース会社、消費者金融、携帯電話会社等が加盟。
  2. 株式会社日本信用情報機関(JICC)
    略称のジックが一般的な呼び名。
    消費者金融、クレジット会社、リース会社、保証会社、金融機関等が加盟。
  3. 全国銀行個人信用情報センター
    一般社団法人全国銀行協会の内部に設置運営されている機関。
    銀行、信用金庫、信用組合、農協、労金等が加盟。

クリン(CRIN)

以前は、それぞれの業界についての個人信用情報だけを扱っていました。しかし、多重債務の社会的な問題などにより、現在は相互に情報の交流を行うようになりました。この個人信用情報の交流ネットワークのことをCRIN(クリン)と呼んでいます。

CRINで情報交流する内容は次のとおりです。
  1. 本人を識別するための情報(氏名や生年月日など)
  2. 契約内容に関する情報(契約日や契約額など)
  3. 支払状況に関する情報(延滞等を含む異動情報や本人申告のコメントなど)

スマートフォンの分割払い

ここで重要となるのは、スマートフォンの分割払いもローンであるので個人信用情報の対象になっているという点です。

通常、スマートフォンを新しくする場合は本体料金を一括払いする場合は稀で、ほとんどの人が分割払いにしているのが一般的です。月々の支払いは通話料等と一緒に請求されているので、あまり意識することなく支払いしているのです。本体の月々支払い分が割引になって実質負担「0円」になっていたりすると、さらに分割払いをしていることを忘れてしまいます。

ですが、分割払い中であることに変わりないので支払いが滞ってしまうと個人信用情報機関に登録されてしまいます。

たとえば、通信会社A社で利用していて通信会社B社に乗り換えした場合、通信会社Aの支払いが残っていたにも関わらず支払いしないままにしてしまうと延滞扱いになってしまいます。そのときは通信会社B社さえ利用できればいいという考えだったかもしれませんが、個人情報に延滞が登録されてしまうと、クレジットカードを作ることができなくなったり各種ローンの契約ができなくなったりしてしまいます。

情報開示

自分の個人情報がどうなっているか確認したい場合は、個人情報機関に情報開示を請求することができます。請求の方法は、それぞれのホームページで確認することができます。

これまでに分割払いの支払いが滞ったことない人であれば、自分には関係ないと考えてしまいがちです。ですが、クレジットカードやローンの申込で否決されてしまった場合に、その理由が思い当たらないときには個人信用情報を確認してみる必要があるかもしれません。

数は多くないですが、同姓同名の人がいて同一人物とされてしまっているケースがあったり、身に覚えの無いローンがあったりすることがあるのです。

普段生活ではほとんど気にする必要がない個人信用情報です。だから尚更のこと、疑わしいことがあった場合には自分自身の個人情報がどのように登録されているのかを確認しておくことは大切なことだと思うののです。