【朗報】サンダンス・リゾートクラブが新スポンサーと業務委託契約を締結




サンダンス・リゾートクラブより封書が届いた。内心では心待ちしていた連絡である。

早速開封し、拝啓から始まる挨拶文を読むのももどかしく思いながら目を走らせると、すぐに「業務委託契約を締結」の文字を見つけることができた。

これで、危惧していたハードルの1つを無事に越えることができたことになる。

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朗報までの経緯

サンダンス・リゾートクラブ(SRC)は、施設運営やポイント販売の業務委託していた株式会社サンダンス・リゾート(SR)が破綻したことにより、クラブ経営の危機に直面した。SRCの収入の柱は、メンバーの年会費とポイント販売であるのだが、そのポイント販売による収入が途絶えてしまったからである。

窮余の策として、SRCの修繕積立金を取崩して当面の運営を続け、資金が底をつく前に新しいスポンサーを探すことにしたのである。それが、今年7月26日の年次総会でメンバーによる議決権投票を行い、8月8日の開票結果を受けて決定し、SRCの理事会が奔走していたのである。

そして、10月3日に封書で朗報が届いたというわけである。

報告書の概要

サンダンス・リゾートクラブ(SRC)より届いた報告書には下記内容の記述があった。

1.スポンサー選定

  1. 商号
  2. 事業概要
  3. 新SRの経営方針
  4. SRC・新SRの経営体制について
  5. 期待される経営支援
  6. シナジー効果
  7. スポンサー投資運用先の実績
  8. 業務委託料と管理手数料

2.SRCの経営方針

  1. 当面の再建方針
    (ア)前回総会において報告した経営改善施策
    (イ)新たな経営改善施策
    (ウ)更なる経営改善策

選定されたスポンサー会社について

理事会が選らんだ会社は、『ノースイースト・キャピタルマネジメント合同会社(NECM)』であるという。

報告書によれば、NECMの事業概要については以下のような説明がされていた。

NECMは不動産投資、企業投資を行う投資会社で、特にホテル・リゾート分野については、会員制リゾートの経営再建も含め豊富な経験を有しています。現在の投資運用資産残高は約300億円です。

また同社の関連会社である株式会社ナクア・ホテル&リゾーツマネジメント(「ナクア」)は、国内でも有数の独立系リゾートホテルオペレーターであり、以下の施設の運営を受託しています。

関連会社のナクアについてはホームページが開設されているので、イメージは掴みやすい。

ところが、肝心のNECMについてはホームページが見つからない。いまどきホームページすら開設していない会社を信用しても良いのかと、ネガティブになってしまう。

だが、全く手がかりがなかったわけではない。

宅地宅建取引業者の届け

東京都では、不動産取引業者の届けをしている業者のリストを公開している。そのリストに「ノースイースト・キャピタルマネジメント合同会社」(NECM)が掲載されていたのだ。

リストから判明したことは以下の通り。
  • 免許証番号:東京都知事(1)第93507号
  • 免許有効期間:平成23年10月22日から平成28年10月21日まで
  • 最初の免許取得年月日:平成23年10月21日
  • 商号又は名称:ノースイースト・キャピタルマネジメント合同会社
  • 主たる事務所(本店)の所在地:東京都港区虎ノ門5-1-5
  • 免許申請時点の資本金:10,000千円
  • 代表者氏名:ナクア エルピー ホールディングス(Naqua LP Holdings,Lt)

宅地宅建取引業者の検索(東京都都市整備局)

ここでわかったことは、免許の取得日が平成23年と新しいということと。そして、代表者氏名が「ナクア エルピー ホールディングス」であることである。

これらのことより、最近になって進出してきた外資系の不動産関係の投資会社であると推測される。

機関投資家の届け

次に、先ほどの代表者氏名「ナクア エルピー ホールディングス」を手がかりにインターネットで検索すると金融庁の「適格機関投資家に関する情報」にその名前を見つけることができた。適格機関投資家の届出を金融庁長官に行った者 (平成26年10月1日現在)のリストである。

判明した情報は以下の通り。
  • 商号等:ナクア・エルピー・ホールディングス・リミテッド
  • 所在地:ケイマン諸島、グランド・ケイマンKY1-1104、ジョージタウン、サウス・チャーチ・ストリート、ウグランド・ハウス、私書箱309、メイプルス・コーポレート・サービシーズ・リミテッド
ケイマン諸島といえば、イギリス領のタックス・ヘイブン(租税回避地)で有名である。租税軽減を目的に、ケイマン諸島を経由して金融取引が行われているというわけだ。

ということで、追跡はここまで。詳細を判明させるには至らなかった。

B方式についての懸念

報告書には、SRCとNECMの傘下に入る新SRとの関係は、施設管理運営の委託者と受託者という関係になる。これは前回の総会で説明があった「B方式」に該当するとしている。

前回総会では「B方式」は最良の方式ではないと結論付けていたはず。理由は、施設の管理運営費用などについてはメンバーの負担となる上に、メンバーが減少すると予想されることから残ったメンバーの負担が年々増加するとしており、その結果いずれはクラブを解散せざるを得なくなると予測していたのである。

そのような予測をしながらも「B方式」での契約となったの、我々SRC側の都合通りにはスポンサーが現れなかったということであろう。

B方式を採用した現実?

現実として、SRCからNECMへ支払われる業務委託料と管理手数料については、昨年実績よりも3,600万円の増加が既に予定されている。

同時に、クラブメンバーの年会費は1ポイントあたり100円が値上げされ、翌年にはさらに100円の値上げが実施されることになった。

また施設に宿泊の際には、1人あたり1,000円の一時金の支払が求められることになったのだ。

※<例>60ポイントを所有するメンバーが家族3人で年間6泊すると仮定

年会費 100円x60ポイント=6,000円
一時金 3,000円x6泊=18,000円
合計  6,000円+18,000円=24,000円

年会24,000円の値上りとなる。さらに翌年は+6,000円となるので、都合30,000円の値上がりとなる計算である。

既に「B方式」で業務委託契約が締結されている。であるならば、現クラブメンバーの減少を抑える施策を実行しながら、新たなメンバーの取り込みも再開して、メンバー数の増加に転じなければならない。

それが「B方式」であっても、クラブ解散に向かわないための方法である。

規約の変更予定にみる不安

報告書の最後に、必要な規約の変更として4項目をあげている。その中で、借入金にかかわる2項目については少々気になるところである。
  • 資金借入における担保・抵当権の設定
  • 資金借入期間中における理事会重要決議事項の拒否権(管理責任者指名理事に付与)
おそらくこれが、「一定の条件のもと」で資金支援が期待できるとした点だろうと思われる。

私が不安になるのは、このことにより業務の委託者と受託者の力関係に逆転が起きてしまわないだろうか、という点である。

とはいえ、そんなことが言えるほどに資金に余裕のあるSRCではないのだが・・・。

3人の理事たちの大きな成果である

SRCにとってスポンサーに選定したNECMが良かったのか悪かったのかは、現時点ではわからない。これから、SRCにどのような変化が起こり、メンバーにはプラス面とマイナス面の両方が起きることだろう。

できることなら、その変化はSRCの発展のためのものであって欲しい。メンバーのメリットとなることが多いことを願っている。結果は、おそらく数年も待たずに見えてくるのではないだろうか。

だからこそ私は3人の理事に期待をしている。クラブ解散の危機を乗り切ることができたのは、間違いなく3人の理事の奮闘によるものだからだ。